はんなり工業地帯

【はんなり(副)】上品ではなやかなさま。ぱっと明るいさま。主に、関西地方でいう。-三省堂「大辞林」第三版

仁摩サンドミュージアム(未入館)-暖冬の山陰②

 

晦の日にも、瑠璃色の海は陸に粉々に砕ける。9号線が石州瓦の家々と中国山地を縫い合わせ、この地の三原色を作り上げていた。

 

仁摩サンドミュージアム

 

石見銀山仁万I.C.の入口に珍しい、砂の博物館がある。一年に一度ひっくり返る日本一大きな砂時計があり、ここへ来るほとんどはそれが目当てなのだろう。

施設は閉まっていた。 2019年最後の日だから、今年の総懺悔と行きたかった。ただ、建屋はガラス張りになっていて、鉄格子で雁字搦めになったひときわ小さな砂時計が見える。一年の砂は落ち切っていた。

併設の緑地公園では少年団が野球をしていて、それは秋口の何ともない休日を思わせるもので、終末を微塵も感じさせなかった。

 

 

2019年12月31日

 

★暖冬の山陰

旅行期間:2019年12月30日~2020年1月2日